泣くことを忘れているあなたへ
- 男なら泣くな
- 女々しい
- 泣くなんて子どもみたい

こんなことで泣くなんて、自分はなんて弱いんだ…

弱虫みたいに思われそうで、嫌だよね。
君はずっと泣かないように我慢してきたんだね。
こんな冷たい言葉で自分を律して、無理を続けていませんか。
本当は休みたいのに強がってみせたり、泣くことで人が離れていくと思っているあなた。
「構わないでほしい」、「わかった気にならないでほしい」、「不愉快だ」
そんなふうに思うかもしれません。
でもね、身体を動かしたり、操ることができるのはあなた自身、あなただけなんです。
男性でも女性でも、涙は流せます。
これまで、「泣く=恥ずかしい」「弱いと思われる」という考え方を、社会から強要されたかもしれません。
社会から、感情の回路を遮断する訓練を強いられてきたのです。
悲しみや痛みを感じないようにして、自分の心を守ってきた。そこに、正解不正解はありません。
誰にどう思われるかではなく、自分が感じていること、信じていることが真実です。
「当たり前のこといわれても・・・」と思ったあなた。
もし何も感じなければ、それはあなたの感情が鈍っているサインです。
周りが敵だらけに見えることがありませんか。
感情を遮断すると、悲しみだけでなく、「優しさ」「共感」も感じにくくなってしまうのです。
ここからは涙について、紐解いていきます。
泣くことは、回復の儀式
涙は主に3種類に分類できます。
- 基礎分泌の涙(目を潤す)
- 反射の涙(ゴミや刺激に反応)
- 情動の涙(感情が高ぶったとき)
この情動の涙には、ストレスホルモン(コルチゾールなど)を体外に排出する役割があるとわかっています。
つまり、人が泣くとき、脳内では”副交感神経”が優位になり、緊張状態から安心状態へと体が切り替わるのです。
そして泣いたあとには、脳内で「オキシトシン」や「セロトニン」が分泌されます。
逆に、泣くのを我慢し続けると、”交感神経”が優位になり、世界を冷たいもの、脅威として認識しやすくなります。
涙を流さないことは、他者とのつながりを切ること
実は涙には、もう一つ役割があります。それは、「助けを求めるサイン」です。
人は涙を流している人を見ると、本能的に「助けたい」「寄り添いたい」と感じるようにできています。
泣くことで、他者との”共感の輪”が生まれるのです。
決してスピリチュアルな話ではありません。
泣けなくなると、「助けを求めること」も、「助けを受け取ること」も難しくなります。
これが、周りが敵に見える心理的孤立の原因です。
あなたのこれまでの生き方は、嘘じゃない
もしあなたが「涙が出ない」、「我慢してしまう」、「何も感じない」時期を長く過ごしていたなら、それは”感情を殺さなければならない場面”が確かにあったからです。
そのことで自分を責めないであげてください。あなたは何も悪くないのです。その時はそうするしかなかったと、少しづつ自分を許してあげてくださいね。


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